『氷菓 HYOUKA』【B-73】
『氷菓 HYOUKA』(ひょうか)
おススメ 【B-】
話数:全22話
今までに見た回数:1回
制作年:2012年4月-9月
ジャンル:ミステリー・青春・学園
1. 設定(世界観) |
6 |
2. ストーリー展開 |
6 |
3. 登場人物設定 |
6 |
4. キャラデザイン |
8 |
5. 作画(背景/美術) |
10 |
6. 演出(アクション) |
8 |
7. 声優 |
8 |
8. 音楽(OP/ED) |
6 |
9. 音楽(BGM/劇伴) |
6 |
10. その他 わたし、気になります! |
9 |
合計 |
73 |
ストーリー
省エネを信条とする高校一年生、折木奉太郎はひょんなことから廃部寸前のクラブ「古典部」に入部することに。
「古典部」で出会った好奇心旺盛なヒロイン、千反田える。中学からの腐れ縁、伊原摩耶花と福部里志。
彼ら4人が神山高校を舞台に、数々の事件を推理していく青春学園ミステリ。
「わたし、気になります!」
奉太郎の安穏とした灰色の高校生活は、この一言で一変してしまった!!
京アニサイト(公式)より引用
レビュー
「わたし、気になります!」
ミステリーが強調されていた事前告知だったのだが、人が死ぬことのない平和なミステリー仕上げという印象。他には無い学園ミステリー作品となっており、日常のちょっとした出来事や事件を解決していく。
基本的には平和であるがゆえに、ストーリーは起伏が欠けるところもあり、人によっては中途半端に感じてしまうかもしれない。
ミステリーはあくまでも作品を構成する一つで、学園ドラマとして観始めた方がしっくりくる人の方が多そうです。
ウリになっていたミステリー(謎)の部分ですが私はそれなりに見ごたえを感じることができました。
タイトルにもなった「氷菓」の謎は早々に解決してしまい拍子抜けしましたが、長々とやる内容でもなかったのでこの辺でアニメの主旨を理解。自首制作映画編の「愚者のエンドロール」は視聴中ピンと来ないところもありましたが、謎が解決してみれば割と好印象。文化祭の十文字事件は導入がうまかったおかげか気分が一番盛り上がりました。ただ、結末が個人的には期待はずれで残念。評価を落としました。
この辺は好みが分かれるところなので観て判断してください(笑)
私は「氷菓」の魅力は主人公やヒロイン、友人たちのやり取りや仕草、心情の機微の変化等、人間ドラマの部分だと思っています。特に好奇心旺盛すぎるヒロイン「千反田える」が魅力的で、省エネ(無駄なことはしない)の主人公「折木奉太郎」が彼女の「わたし、気になります!」という疑問を解決していくスタンス・関係性もわかりやすい。
特に奉太郎が千反田に振り回され、ストーリー後半で考え方が変わっていく様がおもしろい。正確には二人の微妙な距離の変化がおもしろい。
中学からの腐れ縁の「福部里志」と「伊原摩耶花」も含め4人のメインキャラはどれも個性的。ただ個人的に里志は変な奴すぎてピンとこないところが多かったのと、その里志に恋する摩耶花に関しては性格が好きになれなかったのは楽しめきれなかったか。
そして作画が素晴らしいのはもちろんのこと、驚いたのは千反田の仕草。
あざとすぎないレベルで可愛い仕草をとるところは非常に上手い。萌えとかそういう感じよりも「キュン」となるリアルで感じる感情に近い可愛い要素があったかもしれない。
他にも演出面では千反田が奉太郎に頼みごとをするシーンで、様々な格好をした彼女が奉太郎を圧倒するイメージが実に良い。長く伸びた髪が絡まってくる演出や、まとわりつく大量の小さな天使は雰囲気があり、なかなか面白い。
淡々としたストーリーを飽きさせないようにじっくりと描いた京アニの作画と演出はさすがです。
最後は奉太郎と千反田のこれからを予感させる終わり方で、ぜひ2期を見てみたいと思いました。
これからどんな謎を彼らは解決し、二人の距離はどうなっていくのか。