『初恋限定。』【B-72】
『初恋限定。』(ハツコイリミテッド)
おススメ 【B-】
話数:全12話
今までに見た回数:1回
制作年:2009年4月-6月
ジャンル:学園・ラブコメ
1. 設定(世界観) |
6 |
2. ストーリー展開 |
6 |
3. 登場人物設定 |
7 |
4. キャラデザイン |
7 |
5. 作画(背景/美術) |
8 |
6. 演出(アクション) |
6 |
7. 声優 |
8 |
8. 音楽(OP/ED) |
8 |
9. 音楽(BGM/劇伴) |
7 |
10. その他 初恋! |
9 |
合計 |
72 |
概要
アナタは 恋をしたこと ありますか?
うまくいくことばかりじゃない
まちがうこともあるかもしれない
でも初めて出会った恋する気持ちは私たちを未来へ運んでいく
五人の中学二年と三人の高校一年生の女の子たちの初恋の瞬間を鮮やかに描いた初恋限定。-ハツコイリミテッド-
観終わった時 アナタは 彼女たちに 恋をしている。
番組紹介HPより
あなたは今恋をしてますか?
「週刊少年ジャンプ」で連載していたマンガが原作になるのだが、連載期間が約半年間足らずという事実上の打ち切り作品であるにも関わらず、ドラマCD化やアニメ化が決まった珍しい作品。
作品の内容としては、中学・高校の主として8人の女子の初恋にまつわる物語が展開され、オムニバス形式の作品となっている。
特長的なのが、登場人物の多さ。1クールの12話しか無い内容で中学2年生10人、高校1年生が6人ほぼ全員がスポットを当てられるメインキャラクターとして登場する。
オムニバス形式ではあるものの関係性等は他の回にも引き継がれており、それぞれの話でありながらも一連のストーリーとしても観ることができる。
一貫したテーマは「初恋」で、少女たちの初恋の瞬間を描く。ベタベタな内容ばかりではあるがこれがなかなかツボにはまった。
ストーリーの序盤、中盤では初恋の瞬間と登場キャラクターを一通り登場させ、後半では初恋の苦悩、青春の悩みを盛り込んだ展開へ。
たくさんのキャラクターが登場する作品は大抵どうでも良いキャラクターが存在したり、無駄が多くなるのだが、この作品ではそれぞれを上手く活かしている。
「初恋」というテーマの統一感と、出来すぎなくらいの登場人物同士の関連性の高さも関係あるのか、全然目立ってなかったキャラクターでもたった1話で感動させてくれたりと、よくできていた。
また、たくさんのキャラクター達が「初恋」や「青春」の悩みを様々な形で繰り返していくので、観ているうちにどれか一つでも近い青春の想い出があれば、自然と淡い気持ちが呼び出されてしまう(笑)
原作の漫画は過去に何度か読んでいたのだが正直記憶にはそこまで残っていなかった。正直同じ作者の前作の『いちご100%』のアニメが原作改悪だったこともあり、期待していなかったこともあったとは思うが、この『初恋限定。』に関してはアニメになることで一気によい作品に生まれ変わった気がした。作画のよさや、声優さんの力、音楽の効果はもちろん、シナリオのよさとテンポのよさも効果が大きい。
原作の方で気になっていた、というか気に入らなかったバレンタインチョコの話もアニメでは私としては納得のいく内容に変わっていたし、その他の話も全体的にスッキリまとめられていた。
失礼ながらも期待しないで観たのでものすごくいい意味で期待を裏切ってくれた。
初恋の結果がほとんど描かれていないのは残念に感じる人も多そうだが、私としては想像に任せます、というスタイルは「初恋」というテーマにおいてはいい終わり方だと思う。
ご都合主義、ベタベタな内容も多いが、統一感のあるアニメで好感が持てたし、またいつかもう一度観たくなりそうな作品。
青春時代真っ盛りな方も、もう大人になった方でも、この作品を観れば初恋の淡い気持ちを思い出せるかも。