『ちはやふる』【SS98】
『ちはやふる』(chihayafuru)
おススメ 【SS】
話数:全25話
今までに見た回数:2回
制作年: 2011年10月- 2012年3月
ジャンル:スポーツ・学園・青春
1. 設定(世界観) |
10 |
2. ストーリー展開 |
9 |
3. 登場人物設定 |
10 |
4. キャラデザイン |
10 |
5. 作画(背景/美術) |
10 |
6. 演出(アクション) |
10 |
7. 声優 |
10 |
8. 音楽(OP/ED) |
9 |
9. 音楽(BGM/劇伴) |
10 |
10. その他 胸アツ!!! |
10 |
合計 |
98 |
ストーリー
姉がモデルの日本一になることが夢であった小学6年生の綾瀬千早は、福井から来た転校生・綿谷新に「自分のことでないと夢にしてはいけない」と諭される。そんな新の夢は競技かるたで名人になり、日本一になることであった。真剣にかるたに臨む彼の姿に感化された千早は、幼馴染の真島太一も巻き込んで、かるたの魅力へ惹きこまれていく。
Wiki参照
胸アツアニメキター!
「かるた」をテーマにしながらも熱血スポーツなアニメ。原作は漫画なのですが私は初見の時は未読でした。
かるたをやっている女子高生を主人公に、青春ストーリーも織り交ぜ展開します。
主人公は小学生の頃から「かるた」で世界一の「クイーン」になることを夢にしており、高校でかるた部を作ろうという所から話は始まるが、小学生の頃のかるたとの出会いから主人公がのめり込んでいくシーンと振り返り始める。序盤は年相応の小学生らしいやり取りの中にかるたを絡ませ話が進んでいくのだが、1から丁寧に詳しいルールなども違和感なく紹介されており、主人公とともに学べるため観ているこっちもはまっていく。主人公の「ちはや」がかるたの魅力に取りつかれていく様子に感情移入もできた。序盤の小学生編でかるたの魅力を紹介できており、ここだけ観てもよくできた展開だ。3話が終わるころにはしっかり魅せられていた。
そして高校生編が始まり、小学生の時の仲間も気持ちに変化が生じている中、主人公のちはやは変わらずかるたを愛しており、純粋なかるた愛で変わってしまった仲間の気持ちを動かしていく。
青春ストーリーも同時に展開するのだが、ちはやと小学生の頃の幼馴染「太一」とのやりとりはこちらがむずむずさせられるような気持ちにさせられ、もう一人の幼馴染「新」もちはやの心の深いところで絡んでくるというなかなかうまいバランス。悶えさせられるようで心地よい恋愛展開で、どんよりした空気になる前にかるたで次へと話を進めるのでストーリー展開は非常に爽やか。主軸のかるたとストーリーバランスもとれておりテンポが素晴らしかった。
そして登場人物の魅力の高さ。主人公や主要メンバーはもちろん、かつての対戦相手や、ほとんど出番なんてなかったはずのキャラにまで感情移入してしまう。
後半でも前クイーンや現クイーンにも感情移入したし、最後少し出ただけの現名人(かるた界男性No1)も魅力的な設定で記憶にしっかり残る。
原作が素晴らしいことはもちろんだが、アニメにしてもその魅力は落とさずむしろ底上げできていた。かるたという題材で一見地味な展開になるかと思うのだが、演出面でも素晴らしい一面を見せる。和の世界を綺麗に魅せ、会話ばかりの展開を飽きさせない工夫で視聴者を離さない。
なによりもかるたの対戦がアツく、試合が終わるまでこちらまで集中してしまっているくらいだ。
それでいてゆるめるところは日常生活のやりとりで笑わせてくれる。
また劇伴が素晴らしい。音楽の挿入も効果音の挿入もタイミングも巧い。ちはやが図書館で古典の本に興味を持ち、とてつもない集中力で読みふけるシーンがあるのだがそんなちょっとしたシーンでも胸アツな劇伴が流れる。まるでかるたの対戦時に感じたかのようなあのアツい気持ちがこんなさりげないシーンでも感じられたことに驚かされる。
OPもEDもテーマにあっており、作品の魅力アップにも貢献していた。
そして声優も文句なしに完璧。主人公のちはやに至ってはまだまだ新人の声優さんだがきっちりと演じていたし、他のなまりのあるキャラも違和感がなかった。
私はレビューすることを前提に観ながら粗捜ししてしまうところがあるが『ちはやふる』に関しては正直減点箇所を見つけるのが難しいくらいだ。あるのかもしれないが私には作品がバランスよく魅力的過ぎて目につかない (笑)
それでも強いて言うなら、とても残念なのは未完であること。
原作が続いており、私は気になって漫画を買ってきた。ちょうど購入と同時期に2期の放送が決定したとの情報があったので、あえてアニメで観たいがために漫画はアニメの放送分のところまでで読み止めている。そして今も2期の放送まで読まずにいられるか、むずむずとさせられている(笑)
他にも設定面で言えば主人公ちはやの「無駄美人」の無駄が全然無駄に見えないとか、そもそも美人の設定事態必要なのかとか、姉の方がさらに美人である感じがでていないとか、指摘できることもあったような気がするのですがこの際2期があるならどうでもいいこと(笑)
かるた競技という前例が無かったものでこのクオリティは本当に素晴らしい。もっと多くの人に観てほしい。まさに名作の一つです。