『貧乏神が!』【B+78】
『貧乏神が!』(びんぼうがみが!)
おススメ 【B】
話数:全12話
今までに見た回数:1回
制作年:2012年4月 - 6月
ジャンル:ギャグ・コメディ・アクション・バトル・学園
1. 設定(世界観) |
7 |
2. ストーリー展開 |
7 |
3. 登場人物設定 |
8 |
4. キャラデザイン |
8 |
5. 作画(背景/美術) |
7 |
6. 演出(アクション) |
7 |
7. 声優 |
9 |
8. 音楽(OP/ED) |
9 |
9. 音楽(BGM/劇伴) |
6 |
10. その他テンション&ギャグバランス! |
10 |
合計 |
78 |
ストーリー
異常な幸運で世間のエナジーバランスを乱す桜市子のいる人間界へ、彼女を普通の人間にするために貧乏神界から貧乏神・紅葉が遣わされたことによって騒動が巻き起こされる。
Wikiより
「ジャンプスクエア」にて連載中のマンガが原作。作中には、「週刊少年ジャンプ」および「ジャンプスクエア」で活躍する漫画家や漫画作品を中心としたパロディが多く盛り込まれている。また、オマージュやメタフィクション的なギャグも盛り込まれており、アニメも同様にパロディ満載でその辺も見どころの一つ。
コメディを中心にしながらも、異常な幸福エナジーをもつ主人公と、そんな主人公を普通の人間にするために貧乏神が幸福エナジーを奪いにやってくるというストーリー。
バカバカしすぎるほどのコメディとギャグは始まって早々驚いてしまうのだが、昭和の雰囲気のギャグはハマれば最後まで楽しむことができる。テンション高すぎで滑りまくってみえるか、お約束の笑いを楽しめるかといった、受け取りかたの違いで評価を大きく割れる作品。関係無いかもしれないが関西出身の私にはお約束ネタはヒットだった。
序盤はこちらも慣れていないせいもありギャグが滑っているような気がしたが、観れば観るほど味がでてくる。勢いとテンション、テンプレ、パロディ、メタ発言など、ストーリーに突如として乱入してくるネタは、またこれかと繰り返す内容もあったが良く言えば分かり易い。笑いのハードルは低いといえるのである意味目の肥えてない有名どころのアニメしか観ないという人の方が笑えそうだ。
内容はギャグばかりかというとそういうこともなく、ストーリーはシリアス展開も含む。こういう作風の場合余計な要素に感じるシリアス展開なのだが、回を重ねる毎にシリアス展開もきっちり面白くなっていた。ギャグとシリアスのメリハリはなく、中途半端という評価も序盤は浮かんだが、この作品の場合これが魅力になっており、観終わってみれば逆にいろいろな要素がバランスよく完成されていたと感じた。さすが『銀魂』を制作しているスタッフの仕事ぶり。
最終回は答えがみえている展開だったが、ポイントでのギャグや、最後のオチもしっかりできており満足のいく内容。また、1クールを通して主人公が着実に成長していく様子も違和感無く描けていた。
キャラクターは1人1つイカれた要素を備えており、全員がボケることができる個性的なラインアップ。ありきたりのようで世界観のおかげか新鮮さも感じた。
また声優さんに驚かされる。主人公のハイテンションを花澤香菜さんが演じているのだがまさかのチョイス。1話でいきなり「あれ?」と気になり思わず出演声優を再確認。すぐに慣れたが叫ぶセリフやたまに出る低めの声に驚かされる。最初はミスチョイスではとも思ったが最後まで観れば納得のいくチョイスでした。貧乏神の内山夕実さんも本当にいい演技でした。2人の掛け合いが安定していたおかげで作品がよくなっています。あと関係無いのですが河原木志穂さんはどうしても『School Days』の「西園寺 世界」のイメージが抜けませんね。どうしても視聴中によぎってしまいました(笑)
OP、EDもなかなかよい。OP曲は両声類「ピコ」(詳しくはWiki、ニコニコ動画参照)の歌声ということもあり、毎回飛ばさずに聴ける不思議な魅力があった。
ありきたりな作品の様で実は個性があってよい。最後まで観てみればギャグ・コメディとシリアスな話のバランスが取れており、ただのハイテンションコメディではなかったところがかなり気に入った。2期があればさらに作品としての完成度が高まりそうだが、原作ストックもあるし期待していいのだろうか。
原作にも興味が出たので、貧乏神と幸福少女の物語の続きはマンガで読みながら2期を待ちたいと思います。
追記:原作最新刊まで読みました。1期の魅力を維持しながら2期は難しそうですね。また違った面白さは出るとは思いますが…。
『境界線上のホライゾンII(第2期)』【B-73】
『境界線上のホライゾンII(第2期)』(きょうかいせんじょうのホライゾン2、Horizon on the Middle of NowhereⅡ)
おススメ 【B-】
話数:全13話
今までに見た回数:1回
制作年:2012年7月 - 9月
ジャンル:SF・ファンタジー・学園・アクション・バトル・恋愛・コメディ
1. 設定(世界観) |
7 |
2. ストーリー展開 |
7 |
3. 登場人物設定 |
7 |
4. キャラデザイン |
7 |
5. 作画(背景/美術) |
7 |
6. 演出(アクション) |
10 |
7. 声優 |
8 |
8. 音楽(OP/ED) |
7 |
9. 音楽(BGM/劇伴) |
7 |
10. その他さらにスゴイかも!? |
6 |
合計 |
73 |
ストーリー
三河争乱を経て出航した航空都市艦・武蔵は、英国をめざす航海の途上にあった。目的は、英国に武蔵への協力を取りつけること。
しかし、後に控えているアルマダ海戦で英国と敵対することになる三征西班牙は、それを阻止するため武蔵を襲撃。陸上部や野球部員らによる波状攻撃、さらには聖譜顕装や重武神・道征白虎までも持ち出してくる三征西班牙に、武蔵は苦戦を強いられる。
本多・正純が休戦を呼びかけるも攻撃の手は一向に緩まず、ついには副会長フアナが大罪武装「嫌気の怠惰」の超過駆動を発動させる。もはや打つ手なしかと思われたその時、現れたのはリアル派――! ?
商品紹介より
前作1期からの続きの話となるため2期から観ても話は分かりにくい。観ていても1期をある程度理解できていない人はさらに分からない内容。1期のレビューでも言ったが相当人を選ぶ作品である。ただ、2期を観る人は1期をなんらかの面で楽しめたということ前提でレビューするのでその辺のことは前レビューを参照してください。
2期に入ってからはあらゆる面で1期のレベルをさらに上げたという感じである。主人公の裸シーンは大増量(男です)。エロワードでもセックス、セックスと何回という言葉の連呼、とにかく変態面はやりすぎている感も。
多すぎるキャラクターは2期になってさらに増量。新たな国や組織の登場でますます情報量が増える。前回のキャラクターラインアップに加え、スポーツ選手や小説家まで増えるのでもうゴチャゴチャと言ってしまってもいいくらいのなんでもありな感じだが、相変わらずアニメ内では説明が少ないのが困りどころ。
原作未読の視聴者に補間を求める作りは、なんとなく納得しながら観ることを強制するので、1期はまだよくても2期は急につまらなくなる人が出そう。特に2期観れば1期の不明点が解決すると期待していた人はさらに疑問点が増えてしまう可能性もあるのでなおさらである。しかしこの作品でアニメ中に説明を求めるのは正直難しい。結局は理解して観たければ原作を読めということなのか。(そして私は読んだのだが)
バトルアクションは1期に続き2期も絶好調。個人的にはスポーツ関連のバトル要素はイマイチだったが評価は前作の通り。また1期でみられた討論・交渉戦も2期では「商談戦」という形で新たな面白さをみせてくれた。あらゆるバトル方法に加え、戦艦のアクションなんかも見どころで、ストーリーや設定についていけない人でも楽しめる要素はそのままなのは高評価。
設定でもアクションでも1期を楽しんで2期に流れた人は変わらず楽しめる内容になっている。
なんでもありの様でそれを強引にまとめてしまう世界観。全体的なクオリティもそのままかそれ以上で視聴者をいろんな意味で裏切らないらしい作品に仕上がっている。特に最終話Aパートはここまで観てよかったと思える出来だった。
大きく残念なのは1期のときもそうだったが、1クールで終わってしまうこと。私の場合原作も合わせて間は埋まるがアニメだけの視聴者はそうはいかない。雰囲気で観ていた人はどんどんシリーズが進むごとに脱落していきそうだ。原作は未完だが、アニメも全て完結した後にシリーズまとめて一挙放送!なんてことがあるまでは心からオススメ!とは言えなそうである。
『にゃんこい!』【B+77】
『にゃんこい!』
おススメ 【B+】
話数:全12話
今までに見た回数:2回
制作年:2009年10月 - 12月
ジャンル:学園・ラブコメ
1. 設定(世界観) |
6 |
2. ストーリー展開 |
6 |
3. 登場人物設定 |
8 |
4. キャラデザイン |
8 |
5. 作画(背景/美術) |
8 |
6. 演出(アクション) |
8 |
7. 声優 |
10 |
8. 音楽(OP/ED) |
8 |
9. 音楽(BGM/劇伴) |
7 |
10. その他コメディへのこだわり |
8 |
合計 |
77 |
ストーリー
猫アレルギーの高校生・高坂潤平は学校からの帰り道に転がっていた空き缶を蹴飛ばす。ところが、その空き缶は運悪く地元で信仰を集めている「猫地蔵さま」に命中、首がもげてしまう。その日の晩、家で飼っている猫のニャムサスが話す言葉をなぜか理解できることに気が付いた潤平は、猫地蔵さまの首がもげてしまったことと関係があるのではないかと思い再び猫地蔵さまの所へ。
Wikiより
無料ウェブコミック誌で連載されていたマンガが原作のアニメ。
メインとなる話は、とある事情から猫とコミュニケーションが取れるようになった主人公と、同じ高校の女生徒などが繰り広げるラブコメディ。
主人公が運悪く猫地蔵の「100匹の猫に善行を施さないと猫にされてしまう」という呪いにかかり、もともとの持病の猫アレルギー体質には辛すぎる100匹の猫への善行が強いられる。また、呪いのことを他人に知られれば、主人公と知った人にも不幸が訪れるという設定。
ただ、観終わってみればそこまでネコネコした話がメインだったような印象は無く、どちらかというと女性とのラブコメ要素の方が印象強い。というのが、猫のお悩み解決は前半こそしっかりしていたものの、後半は内容があっさりしてしまっており、ラブコメに比重が寄っていた。タイトルから猫萌えの内容を期待すると外れてしまうので要注意。
ラブコメ展開の方だが、主人公は良くモテるので若干ハーレム状態になる。そこまでエロエロしているわけでもないので男女問わず観れる内容のハーレムだ。(珍しく妻も観ていた)
ラブコメハーレムなのにもかかわらず、万人受けしそうな内容が非常に珍しいのだが、悪く言えば王道の定番で、お約束展開が多いこととなかなか進展しないラブコメものとも言えるため過度の期待は禁物。様々なアニメに触れてきた人ほど退屈になる可能性が高い。
しかもこの作品に関しては主人公の好きなヒロインがあくまでもぶれることがないのでハーレムの中で感情が大きく揺れ動くわけでもなく、ハーレムといってもヒロインは最初の2人で充分だったりする。
後から出てくる巨乳配達員と先輩と双子はヒロインとしてはあまり機能していないのが残念ではあるが、わき役としては十分な魅力を持っていたのは救い。ラブコメには大きな影響が出ないもののギャグ面で笑わせてくれた。しかし唯一双子の退魔術的な設定は個人的には不要だった。呪いの理解者としてのポジションは良かったので双子は必要なキャラだったと思っているが、突然の違和感のある10話のファンタジー展開は必要性が疑問だ。
とにかく1クールの割にキャラが多いこともあり無駄な回り道が多くなっている。せめて綺麗に完結していればこの辺の評価は変わったのだが、現在も原作は未完の状態でこのアニメももちろん未完。最後には2期も匂わせていたこともあり、そこまで気にも止めていなかったのだが、2010年4月から作者が病気のため、原作が休載に入ってしまったこともあり、2期が期待できなくなったときは残念だった。
現在では、約1年半の長期休載を経て、2011年11月より不定期掲載ではあるものの連載が再開しているとのことなので、ここ一年は2期のお知らせを今か今かと待っている。(そして「にゃんこい!!2期決定」というスレタイに釣られまくっている(笑))
猫の要素が無ければどこにでもありそうな作品になると言いたいところなのだが、このアニメが良かったところは、テンポの良さとギャグ要素、そして劇伴に演出、自由すぎるキャラと声優さんの自由な演技。様々な要素においてコメディ視点で視聴者を意識したエンターテインメントができあがっている。あとはキャラクターデザインが好みならなお良し。私はほとんどの回を楽しく観ることができたアニメでした。最後がスッキリするかどうかで印象が変わるところもあるが、私は2期が出ることを楽しみに待っております。
『けいおん!!(第2期)』(K-ON!!)【B+79】
『けいおん!!(第2期)』(K-ON!!)
おススメ 【B+】
話数:全27話(本編24話+番外編3話)
今までに見た回数:2回
制作年:2010年4月 - 9月
ジャンル:日常・学園・青春・音楽
1. 設定(世界観) |
5 |
2. ストーリー展開 |
6 |
3. 登場人物設定 |
8 |
4. キャラデザイン |
8 |
5. 作画(背景/美術) |
10 |
6. 演出(アクション) |
7 |
7. 声優 |
8 |
8. 音楽(OP/ED) |
8 |
9. 音楽(BGM/劇伴) |
9 |
10. その他 あずにゃん萌え(笑) |
10 |
合計 |
79 |
ストーリー
唯、澪、律、紬は3年生に、梓は2年生に進級。新入生勧誘活動の効果は実らず、5人は現状維持のまま、緩やかな部活動を継続させていく。
そして軽音部は3年生の卒業、そして梓との別れの時を迎えていく。
のほほんとした女子だけの部活の中にも青春
ストーリーは1期と変わらずのほほんとした軽音部で活動する5人を中心とした日常を描いている。
前回が2年間の話を1クールでやったのに対し今回は1年間の話を2クールで展開。話数にはかなり余裕があり、前作から続けてみるとテンポはかなり落ちる。前回よりも軽音と関係ない話も増えて、学校行事からいろいろとイベントは盛りだくさん。日常系としては面白かったが、『けいおん!!』としての音楽とのバランスを考えれば個人的には1クールでも十分だったような気がする中だるみ感があった。
しかし後半は3年生の4人が卒業するまでを描くのだが、卒業という終着点を用意している分、今回はドラマ要素も若干増え印象は変わる。
キャラクター萌えという意味で高い評価を得た作品でもあるので、どのキャラに重点を置いて観ているかで印象が変わりそうな内容ではあったが、全体的には前作より深みは増している。
私は前作のレビューでも少し触れたのだが、ただ一人の後輩「中野梓」にどうも感情移入がしやすかったようで、彼女を中心に話を観ていることを前提の評価になるかと思います。ちなみに、「お前ら練習もっとしろよ、でもまぁいいか」という部分に共感したのだと思うのですが(笑)
この中野梓こと「あずにゃん」がメンバーたった一人の2年生。先輩4人が卒業後軽音部にたった一人残されることになるのだが、このあずにゃんの少し寂しさも混じった姿がもう可愛くて可愛くて、私としてはこのあずにゃんがいなければ『けいおん!!』の魅力はガクッと落ちたことでしょう。
とまぁキャラ萌えアニメだという通り自身もキャラ萌えしながら観ました。
また2期では主人公の唯だけではなく他のキャラにもスポットがあたった話が多くあり、私は中だるみを感じたとしたが全体的な評価としては高評価。
作画は前回同様レベルが高く、2クールでも最高クオリティの維持は素晴らしい。キャラの表情、仕草も丁寧でキャラクター愛が冷める要素も無く、声優の演技力も申し分なかった。
OP、EDは1期の方が好みだったが、作中の曲はストーリーとうまく絡められており今回の方がすんなり入ってくる曲ばかりでした。
最後まで観て、どことなく物足りなさは残るとは思いつつも、萌えという意味では満足できた作品。作り込まれたキャラ、あくまでも萌え視点で作り込まれたキャラだが、彼女たちがのほほんとしながらも学生らしい女子だけの青春を描く。そんな雰囲気に浸れる人には評価の高い作品になりそうです。
『初恋限定。』【B-72】
『初恋限定。』(ハツコイリミテッド)
おススメ 【B-】
話数:全12話
今までに見た回数:1回
制作年:2009年4月-6月
ジャンル:学園・ラブコメ
1. 設定(世界観) |
6 |
2. ストーリー展開 |
6 |
3. 登場人物設定 |
7 |
4. キャラデザイン |
7 |
5. 作画(背景/美術) |
8 |
6. 演出(アクション) |
6 |
7. 声優 |
8 |
8. 音楽(OP/ED) |
8 |
9. 音楽(BGM/劇伴) |
7 |
10. その他 初恋! |
9 |
合計 |
72 |
概要
アナタは 恋をしたこと ありますか?
うまくいくことばかりじゃない
まちがうこともあるかもしれない
でも初めて出会った恋する気持ちは私たちを未来へ運んでいく
五人の中学二年と三人の高校一年生の女の子たちの初恋の瞬間を鮮やかに描いた初恋限定。-ハツコイリミテッド-
観終わった時 アナタは 彼女たちに 恋をしている。
番組紹介HPより
あなたは今恋をしてますか?
「週刊少年ジャンプ」で連載していたマンガが原作になるのだが、連載期間が約半年間足らずという事実上の打ち切り作品であるにも関わらず、ドラマCD化やアニメ化が決まった珍しい作品。
作品の内容としては、中学・高校の主として8人の女子の初恋にまつわる物語が展開され、オムニバス形式の作品となっている。
特長的なのが、登場人物の多さ。1クールの12話しか無い内容で中学2年生10人、高校1年生が6人ほぼ全員がスポットを当てられるメインキャラクターとして登場する。
オムニバス形式ではあるものの関係性等は他の回にも引き継がれており、それぞれの話でありながらも一連のストーリーとしても観ることができる。
一貫したテーマは「初恋」で、少女たちの初恋の瞬間を描く。ベタベタな内容ばかりではあるがこれがなかなかツボにはまった。
ストーリーの序盤、中盤では初恋の瞬間と登場キャラクターを一通り登場させ、後半では初恋の苦悩、青春の悩みを盛り込んだ展開へ。
たくさんのキャラクターが登場する作品は大抵どうでも良いキャラクターが存在したり、無駄が多くなるのだが、この作品ではそれぞれを上手く活かしている。
「初恋」というテーマの統一感と、出来すぎなくらいの登場人物同士の関連性の高さも関係あるのか、全然目立ってなかったキャラクターでもたった1話で感動させてくれたりと、よくできていた。
また、たくさんのキャラクター達が「初恋」や「青春」の悩みを様々な形で繰り返していくので、観ているうちにどれか一つでも近い青春の想い出があれば、自然と淡い気持ちが呼び出されてしまう(笑)
原作の漫画は過去に何度か読んでいたのだが正直記憶にはそこまで残っていなかった。正直同じ作者の前作の『いちご100%』のアニメが原作改悪だったこともあり、期待していなかったこともあったとは思うが、この『初恋限定。』に関してはアニメになることで一気によい作品に生まれ変わった気がした。作画のよさや、声優さんの力、音楽の効果はもちろん、シナリオのよさとテンポのよさも効果が大きい。
原作の方で気になっていた、というか気に入らなかったバレンタインチョコの話もアニメでは私としては納得のいく内容に変わっていたし、その他の話も全体的にスッキリまとめられていた。
失礼ながらも期待しないで観たのでものすごくいい意味で期待を裏切ってくれた。
初恋の結果がほとんど描かれていないのは残念に感じる人も多そうだが、私としては想像に任せます、というスタイルは「初恋」というテーマにおいてはいい終わり方だと思う。
ご都合主義、ベタベタな内容も多いが、統一感のあるアニメで好感が持てたし、またいつかもう一度観たくなりそうな作品。
青春時代真っ盛りな方も、もう大人になった方でも、この作品を観れば初恋の淡い気持ちを思い出せるかも。
『じょしらく』【B-70】
『じょしらく』(Joshiraku)
おススメ 【B-70】
話数:全13話
今までに見た回数:1回
制作年:2012年7月 -9月
ジャンル:ギャグ・日常
1. 設定(世界観) |
4 |
2. ストーリー展開 |
4 |
3. 登場人物設定 |
8 |
4. キャラデザイン |
7 |
5. 作画(背景/美術) |
7 |
6. 演出(アクション) |
7 |
7. 声優 |
8 |
8. 音楽(OP/ED) |
9 |
9. 音楽(BGM/劇伴) |
6 |
10. その他 ブラックジョーク |
10 |
合計 |
70 |
「このアニメは女の子の可愛さをお楽しみ頂くため邪魔にならない程度の差し障りのない会話をお楽しみいただく番組です。」
公式HPより
ジョークはジョークとして楽しみましょう。
『じょしらく』とは「女子落語」の略なのですが、落語は冒頭に少しだけ登場するくらいで、大半は楽屋での女子たちの会話で進行するアニメ。
上記の公式の言うとおり、女の子の可愛さを楽しむ日常系アニメではあるのですが、このアニメは差し障りのない(?)会話の方を、実は楽しむアニメです。
会話の内容は誰もが分かるような内容もあれば、マニアックな話もあったり様々です。私は8割くらいは理解できたつもりですがホントに内容は様々。世相風刺、パロディ、時事ネタ、雑学、メタ発言等盛りだくさん。原作者は『さよなら絶望先生』の久米田康治さん、私は最近の久米田さんのネタは気分の悪さだけが残るものが多いような気がしていて、近頃ウケつけなくなってきたのですが今作は作画の「ヤス」さん、「水島努」監督の介入があったためか、ゆるくていい感じのブラックジョークになっています。
原作は未読ですが、アニメ独特のハイテンションな感じもすごくテンポがよくて良い。ギャグは間髪入れない速さで続き、突っ込みが追いつかない。また話がどんどんそれていき話題が変わるので先が読めません。1話3部構成で、各回当たりハズレはあるもののハマればどれでも結構笑えます。
ジョークの内容は後半に進むにつれ、放送中止の恐怖が薄くなるほどエスカレート。
1話と最終話ではアニメにする必要があったのか?という究極なメタ発言が飛び出し、円盤(DVD・ブルーレイ)化の話も自虐的に触れます(笑)
このアニメの場合円盤化されるときには逆にモザイクやピー音が増えるという規制が入るでしょう。エロ系アニメだと規制が外れるのに、この作品は逆に放送時の方が規制が少ないという現象が起きそうです。それくらいあちこちからお叱りをうけそうなアウトなブラックジョーク満載でした。
他、OP、EDは作品によくあっていました。こういう風な世界感とリンクした作りは好印象です。特にEDの曲が好みで飛ばさず毎回聞いていました。
好き嫌いは間違いなく分かれますが、ジョークをジョークとして受け止められる人には面白いはず。放送コードの限界に挑んだ功績は非常に評価したいです。時事ネタが多めなので笑いの賞味期限が切れる前に早めに観るのをおすすめします。
『ドルアーガの塔 〜the Aegis of URUK〜』【B-71】
『ドルアーガの塔 〜the Aegis of URUK〜』( - ジ イージス オブ ウルク)
おススメ 【B-】
話数:全12話+裏1話
今までに見た回数:2回
制作年:2008年4月-6月
ジャンル:ファンタジー・アクション
1. 設定(世界観) |
6 |
2. ストーリー展開 |
6 |
3. 登場人物設定 |
7 |
4. キャラデザイン |
7 |
5. 作画(背景/美術) |
7 |
6. 演出(アクション) |
5 |
7. 声優 |
7 |
8. 音楽(OP/ED) |
9 |
9. 音楽(BGM/劇伴) |
7 |
10. その他 らめえぇぇぇぇ! |
10 |
合計 |
71 |
ストーリー
勇者ギルと巫女カイの物語が伝説として伝承された80年後の世界。5年に一度だけ天上のアヌ神の加護により、塔内の魔物は力を失ってしまうアヌの夏。その3度目のアヌの夏が訪れようとしている時、塔内都市メスキアではギルガメシュ王により建国されたウルク国の軍がドルアーガ討伐のため3度目の出征に備え、冒険者達が塔の最上階に眠るという伝説の秘宝「ブルークリスタルロッド」の噂を聞きつけ賑わっていた。彼らの目的はドルアーガの討伐なのか、それとも「ブルークリスタルロッド」の奪取か。今、剣と魔法の大冒険が始まる!!
Wikiより
現在放送中の『ソードアート・オンライン』を観ていて急に思いだし再視聴しました。
このアニメはゲーム「ドルアーガの塔」が原作の作品。
時折、原作ネタが入りますが、全然知らない人でも自然に楽しめるように作られており、原作をプレイしたことある人ならさらに楽しめるようといった造り方。
原作未プレイでもRPGなどで冒険ものが好きな人はすんなり入り込めると思います。もちろんRPG自体が分からない人でも普通のアニメとして楽しめます。
簡単に世界観とストーリーを説明してしまうと、どんな願いでも叶えることができる「ブルークリスタルロッド」を求めて、80年前に建造された「ドルアーガの塔」に様々な国や土地から集まった人々がパーティを組みの登頂・攻略に挑む。
また、最上階には15年前に復活したドルアーガという大ボスが存在し、このドルアーガを倒すことでブルークリスタルロッドが手に入るというもの。
まさしく王道の冒険ものですが、先述の通り冒険ものの世界観の押し付けみたいなものはないので入り込みやすい。
というのも聞きなれない用語を多用することが無かったこともあるが、ギャグ要素が多めなのがポイント。特に1話の扱いが非常に面白く、表パートと裏パートがあり新たな試みで作られている。とにかく出だしから主人公の扱いが酷く、1話まるまるギャグにしてしまうのは斬新だった。
序盤からテンポもよく、ギャグパートの盛り込み方もバランスがいい。いや、むしろ悪ノリしすぎなくらいに冒険している中にギャグを挟み込んでくる。後半はギャグパートが少なめで、そこに期待している人には物足りなくなるが物語の展開としては悪くなく、最後まで観れる。ちなみにDVDのCMまで笑いを取りに来る(笑)
登場人物は12話構成としては多いもののそれぞれ個性は出せており、関係性も考えられている。ギャグ要素が強めと言いましたがキャラクターの生死に関してはなかなかシビアなので、その辺が平和な方が好みな方は敬遠した方が良いかもしれません。
全体を通して言えるのは2期があることが前提となっており、残酷な最終話の終わり方や、登場人物の真意等、謎を多く残したまま終わるので不満が残る面も多々。そのまますぐに2期を観ないとスッキリしないでしょう。
リアルタイムで観ていたときは、2期が始まるまで半年以上待たされたので若干テンションが落ちました。で、その待ちに待った肝心の2期はと言うといろいろと不満もあり、シリーズを通して観ると私としては残念な感じ。(シリーズとしての評価はこのレビュー・1期の評価には反映していません)
この辺の話も出るので登場人物についての掘り下げなどはネタバレ満載になりますが2期のレビューにて行います。
演出面で急にドット絵になる演出は、昔のゲームが原作とはいえ必要か?とは思いましたが、その他特に不満無し。OPの現代風な主人公たちの生活シーンはよかったし、曲のノリもマッチング。劇伴もよく、作画も特に乱れることなく全体的に完成度は高かったです。
1期だけみると評価は高めなのですが話は完結しないので、2期も必ず観る流れになるかと思います。2期は評価を下げ、シリーズとしてはもう少し評価が下がってしまうのですが、話全体としてはまとめられていますし冒険ものとしてはおススメです。