『貧乏神が!』【B+78】
『貧乏神が!』(びんぼうがみが!)
おススメ 【B】
話数:全12話
今までに見た回数:1回
制作年:2012年4月 - 6月
ジャンル:ギャグ・コメディ・アクション・バトル・学園
1. 設定(世界観) |
7 |
2. ストーリー展開 |
7 |
3. 登場人物設定 |
8 |
4. キャラデザイン |
8 |
5. 作画(背景/美術) |
7 |
6. 演出(アクション) |
7 |
7. 声優 |
9 |
8. 音楽(OP/ED) |
9 |
9. 音楽(BGM/劇伴) |
6 |
10. その他テンション&ギャグバランス! |
10 |
合計 |
78 |
ストーリー
異常な幸運で世間のエナジーバランスを乱す桜市子のいる人間界へ、彼女を普通の人間にするために貧乏神界から貧乏神・紅葉が遣わされたことによって騒動が巻き起こされる。
Wikiより
「ジャンプスクエア」にて連載中のマンガが原作。作中には、「週刊少年ジャンプ」および「ジャンプスクエア」で活躍する漫画家や漫画作品を中心としたパロディが多く盛り込まれている。また、オマージュやメタフィクション的なギャグも盛り込まれており、アニメも同様にパロディ満載でその辺も見どころの一つ。
コメディを中心にしながらも、異常な幸福エナジーをもつ主人公と、そんな主人公を普通の人間にするために貧乏神が幸福エナジーを奪いにやってくるというストーリー。
バカバカしすぎるほどのコメディとギャグは始まって早々驚いてしまうのだが、昭和の雰囲気のギャグはハマれば最後まで楽しむことができる。テンション高すぎで滑りまくってみえるか、お約束の笑いを楽しめるかといった、受け取りかたの違いで評価を大きく割れる作品。関係無いかもしれないが関西出身の私にはお約束ネタはヒットだった。
序盤はこちらも慣れていないせいもありギャグが滑っているような気がしたが、観れば観るほど味がでてくる。勢いとテンション、テンプレ、パロディ、メタ発言など、ストーリーに突如として乱入してくるネタは、またこれかと繰り返す内容もあったが良く言えば分かり易い。笑いのハードルは低いといえるのである意味目の肥えてない有名どころのアニメしか観ないという人の方が笑えそうだ。
内容はギャグばかりかというとそういうこともなく、ストーリーはシリアス展開も含む。こういう作風の場合余計な要素に感じるシリアス展開なのだが、回を重ねる毎にシリアス展開もきっちり面白くなっていた。ギャグとシリアスのメリハリはなく、中途半端という評価も序盤は浮かんだが、この作品の場合これが魅力になっており、観終わってみれば逆にいろいろな要素がバランスよく完成されていたと感じた。さすが『銀魂』を制作しているスタッフの仕事ぶり。
最終回は答えがみえている展開だったが、ポイントでのギャグや、最後のオチもしっかりできており満足のいく内容。また、1クールを通して主人公が着実に成長していく様子も違和感無く描けていた。
キャラクターは1人1つイカれた要素を備えており、全員がボケることができる個性的なラインアップ。ありきたりのようで世界観のおかげか新鮮さも感じた。
また声優さんに驚かされる。主人公のハイテンションを花澤香菜さんが演じているのだがまさかのチョイス。1話でいきなり「あれ?」と気になり思わず出演声優を再確認。すぐに慣れたが叫ぶセリフやたまに出る低めの声に驚かされる。最初はミスチョイスではとも思ったが最後まで観れば納得のいくチョイスでした。貧乏神の内山夕実さんも本当にいい演技でした。2人の掛け合いが安定していたおかげで作品がよくなっています。あと関係無いのですが河原木志穂さんはどうしても『School Days』の「西園寺 世界」のイメージが抜けませんね。どうしても視聴中によぎってしまいました(笑)
OP、EDもなかなかよい。OP曲は両声類「ピコ」(詳しくはWiki、ニコニコ動画参照)の歌声ということもあり、毎回飛ばさずに聴ける不思議な魅力があった。
ありきたりな作品の様で実は個性があってよい。最後まで観てみればギャグ・コメディとシリアスな話のバランスが取れており、ただのハイテンションコメディではなかったところがかなり気に入った。2期があればさらに作品としての完成度が高まりそうだが、原作ストックもあるし期待していいのだろうか。
原作にも興味が出たので、貧乏神と幸福少女の物語の続きはマンガで読みながら2期を待ちたいと思います。
追記:原作最新刊まで読みました。1期の魅力を維持しながら2期は難しそうですね。また違った面白さは出るとは思いますが…。