『ZETMAN』【D+59】
『ZETMAN』(ゼットマン)
おススメ 【D+】
話数:全13話
今までに見た回数:1回
制作年:2012年4月 - 6月
ジャンル:SF・バトル・ヒーロー
1. 設定(世界観) |
5 |
2. ストーリー展開 |
4 |
3. 登場人物設定 |
5 |
4. キャラデザイン |
7 |
5. 作画(背景/美術) |
8 |
6. 演出(アクション) |
4 |
7. 声優 |
7 |
8. 音楽(OP/ED) |
8 |
9. 音楽(BGM/劇伴) |
5 |
10. その他 正義とは |
6 |
合計 |
59 |
ストーリー
手の甲に円状のコブを持ち、強靭な肉体を持つ不思議な少年「ジン」はホームレスではあるものの大好きな「じィちゃん」と二人で平穏に暮らしをしていた。しかし突然、ジンとじィちゃんの前に異形の殺人鬼が現れ、ジンの生活は激変する事となる。
Wikiより
原作のマンガは連載中で未完。もちろんストーリーの全容は未だ明かされていない状態でのアニメ化となったのだが、原作の桂正和先生のキャラクターデザインで制作した、昨年の『TIGER & BUNNY』がヒットしたこともあり今がホットと判断し制作した?と深読みしたくなるタイミングとその内容。
先述の通り原作が未完なのだが、アニメでは原作者も交えたうえでストーリーを再構成して完結させている。内容の方は、科学技術が非常に発達した現代(もしくは近未来)の日本が主な舞台。大企業「アマギコーポレーション」の極秘研究によって生み出された新たな生命体 「Z・E・T」と「プレイヤー」、そして同じくアマギの研究によって生み出された正義の味方「アルファス」に関わるストーリーが、ホームレス出身の「ジン」とアマギの社長御曹司「コウガ」を中心として描かれる。20年以上に渡るストーリーが回想を交えながら断片的に描かれる。
1話がものすごくいい流れで始まるので導入は面白い。ただ2話、3話は年数が突然ジャンプして進むのでせっかく感情移入してもリセットされてしまう。後半になると心情描写が追い付かない速さで話が進行し、原作を観ていないと各キャラクターの変化についていけず突然様々なコトが起こりだしているような印象に。
そしてその早すぎる進行の中でテーマの「正義とは」を描写しようとするのだが、自己主張の強いキャラクター達も重なって結局は深いところまで描き切れていなかった。
また原作からかなり手を加えているのでこの辺も大きく評価が分かれるところ。個人的には想像していたよりは綺麗な終わり方だったが、尺が短すぎて描ききれずに強制終了したかのような印象も。原作未完結で1クールのアニメとして観ればこういう別視点の終わらせ方もありかとは思えるが、やっぱり2クールでしっかりやるとか、原作終了待ってからアニメ化してほしい。
他には原作は絵の綺麗さがウリでもあるのでアニメ化するとどうしても劣化に見えてしまう。女性キャラは原作の絵の魅力には遠く、特に「小葉(このは)」は度々再現の低さが目立った。
大きくキャラクターの作画を乱したわけではなかったものの、逆に演出面では動きが少なくなりがちに。ヒーローものとしては致命的となるバトルシーンの迫力不足が残念。バトルアクションの演出は攻めてほしかったところ。
OPは結構クセになる感じで連続視聴にも関わらず一度も飛ばさずに観た。余談だが出だしの歌詞が「始まりはゼロ、終わりならゼット。」と作品らしい歌詞で耳に残っていたのと、ラップ部分が一部聞き取れなかったので歌詞が気になり検索したら空耳歌詞がでてきてウケてしまった。
レビューにすると悪い部分ばかりが目立ってしまったが、私の場合期待が大きかったというのが原因なところも。もう一回観ようかなという気持ちは持てるので総じて悪い作品では無いです。
ただヒーローものと言うと爽やかに聞こえるのですが、グロ描写があるので苦手な人にはおススメできません。
原作完結後にもう一回作り直し、または2期ができなくもない終わり方なのでうまく繋いだ続編、劇場版など期待したいです。