『花咲くいろは』【D+58】
『花咲くいろは』(はなさくいろは)
おススメ 【D】
話数:全26話
今までに見た回数:1回
制作年:2011年4月3日 - 2011年9月25日
ジャンル:仕事・恋愛(青春)
1. 設定(世界観) |
4 |
2. ストーリー展開 |
6 |
3. 登場人物設定 |
6 |
4. キャラデザイン |
6 |
5. 作画(背景/美術) |
10 |
6. 演出(アクション) |
4 |
7. 声優 |
7 |
8. 音楽(OP/ED) |
4 |
9. 音楽(BGM/劇伴) |
4 |
10. その他 旅館萌え |
7 |
合計 |
58 |
ストーリー
東京育ちの女子高校生である松前緒花は、借金を作った恋人と夜逃げした母・皐月と離れ、石川県の湯乃鷺温泉街にある旅館の喜翆荘を経営する祖母・四十万スイの許に身を寄せることとなった。この旅館で住み込みアルバイトの仲居見習いとして働きながら学校に通うことになった緒花は、個性的な従業員たちと共に働き、戯れ、様々な人間ドラマの中に身を置いて経験を積み重ねることで成長を遂げてゆく。
Wikiより
どこに軸をおいて作りたかったのか。
ストーリーはどこかでみた昼ドラみたいな感じ(は〇ちゃん?)。ただ私は一話からいろいろ入り込めなかった。いきなり理不尽なことばかり起こり、それが問題にならないまま進行する展開がどうもウケつけない。親に捨てられた緒花に仕事の厳しさを教えるとか、祖母が高校生の孫にすることじゃないような。
同じ様な経験した人には共感できたかもしれないがそんな人数多くいないのでは?リアリティはどうも感じられなかった。
脚本は旅館の人間関係とか表現するのが上手でいい。だが、作風全体とうまくマッチしてなかった。他の要素との兼ね合いで思い通りに脚本が書けなかったのでは?と感じてしまいます。特別ここでいるか?というようなエロ要素が入ったり、キャラの性格や状況(修学旅行の話)などを無視した展開が多数気になった。
とはいうものの徐々に主人公が旅館に愛着を持ちはじめ、明るく頑張る様子はまさに旅館モノでした。残念なのはやっと面白くなってきたと思いきや、中盤からの旅館の外の幼馴染との遠距離恋愛(?)が原因で少しだれたことは私には好みで無かった。物語半分地点でよし幼馴染のことはもう忘れた!となり成長してこれからもっと仕事モードに入るんだなぁと思えば、幼馴染を思い出し、片思いを宣言したり。高校生らしい心情の変化かもしれませんが、旅館&仕事以外の要素をもう少し綺麗に絡めて欲しかったかな。
終盤はしっかりとまとめてきていた。【ネタバレ反転】
最後の最後はみんなと別れ、捨てられた親と東京帰っていく。しかも旅館も営業終了してしまう。
観方によってはただ東京の女子高生が期間限定で田舎の旅館の仕事をしただけ。となってしまうが私は一つの旅館(の視点)の物語として解釈しています。
例えばこの作品のタイトルが「花咲く旅館」かまたは旅館名が喜翆荘(きっすいそう)ではなく、「いろは」だったならすごく納得したかもしれない。(←単純?)
キャラ設定は現実ではいないだろう昨今のアニメ特有の萌えキャラを出してなかったり(近いのはいますが)、まぁまぁこういう人いるよね。という中での個性が揃っていた。
それなのにうまく活かしきれていなかったのが残念。
あと、主人公の「緒花」が異常に前向きな性格すぎたり、首を突っ込みたがる「空気読めよ!」なキャラなのでそこが好きになれないと全体的にウケつけないかも。
作画は評判の通り綺麗。背景描写に関しては特にものすごく気合が入っていた。「旅館」の雰囲気もきっちりと表現されている。ただ、魅せる作画だったかというと綺麗なだけ。といった気もしないではない。アングル等に特徴がみえなかったからかもしれない。そして何より「歌」が雰囲気とあっていない。特に挿入歌。あと物語中に割って入るED。特に一話の最後は興が冷めた。もうちょっと雰囲気のことを考えて作るべきだった。
また、全体的に話が長くなりがちなので、1クールですっきりまとめ、旅館での主人公の成長と青春を凝縮したいろはで観てみたかった。
パーツごとの完成度は高いですがチグハグした感じは否めない作品。最終的には仕事は厳しい!という物語にしたいのか(いや中途半端)、キャラをだしたかったのか(これも中途半端)、綺麗な作画や美術をみせたかったのか、それぞれが同じ方向を向いておらず軸がわからないところが多いが先述の通りの解釈(旅館が主役)だと思って観てみてほしい。そうすれば作中の映画撮影の話なんかも意味ありげに観れると思います。