『坂道のアポロン』【A-81】
『坂道のアポロン』(さかみちのアポロン)
おススメ 【A-81】
話数:全12話
今までに見た回数:1回
制作年:2012年4月 - 6月
ジャンル:音楽・青春・学園
1. 設定(世界観) |
7 |
2. ストーリー展開 |
7 |
3. 登場人物設定 |
7 |
4. キャラデザイン |
7 |
5. 作画(背景/美術) |
8 |
6. 演出(アクション) |
8 |
7. 声優 |
8 |
8. 音楽(OP/ED) |
9 |
9. 音楽(BGM/劇伴) |
10 |
10. その他 JAZZ |
10 |
合計 |
81 |
ストーリー
1966年初夏、船乗りの父親の仕事の都合で、横須賀から長崎県の佐世保市にある佐世保東高校に転校してきた男子高校生・西見薫。
転校初日、バンカラな男・川渕千太郎との出会いをきっかけに、ジャズの魅力にはまり、薫の高校生活は思わぬ方向へ変化していく。
更に、薫は千太郎の幼馴染・迎律子に、律子は千太郎に、千太郎は上級生の深堀百合香にと、それぞれの恋の行方も複雑になっていく。
Wikiより
月刊フラワーズで連載された小玉ユキのマンガが原作。主人公の男子高校生「西見薫」が転校し、そこで出会った「川渕千太郎」の影響でジャズにはまり、のめり込んでいく姿を描いた青春音楽アニメ。 音と映像がシンクロした演奏シーンが見どころで、音楽は「菅野よう子」さんがプロデュース。
特に見どころの主人公たちが演奏するジャズシーンは、実在の若手演奏者の協力で実現。
「薫」と「千太郎」の演奏シーンの音源収録する際に、実際に演奏する若手演奏者2人を様々なアングルから同時撮影しカメラにおさめ、この映像をベースに作画が行われているためリアリティのある演奏シーンができている。 音楽も演奏シーンもジャズファンからも好評を得ているということも納得である。
それでいてもちろん音楽だけではない。少し特徴のあるキャラクターデザインと作画だが、1966年が舞台であることをしっかり感じさせてくれ、世界観に入り込みやすい。
ストーリーも主人公と同時にジャズにはまり、のめり込んでいけるペース配分で観やすい。
また、キャラクター・声優さんの演技もよく、博多弁なまりがまた作品を支える。ヒロインの「迎律子」は本当に純粋でかわいらしく、主人公が彼女に惹かれていくのにも感情移入しやすかった。
さらに最近のアニメに多い、何もしていないのにモテる主人公とは違い、一途で、努力しながら彼女を想う主人公とその展開が逆に新鮮に感じた。
よくできたストーリーやキャラのおかげで感情移入しやすかったのか、主人公たちが音楽を楽しむシーンではこっちも楽しくなれる。
ジャズともう一つの大きなストーリーの要素、恋愛の話はドロドロで、後半になるにつれて結構複雑になっていくが、ジャズという音楽の要素のおかげで爽やかな雰囲気を保ててはいた。
恋愛の話以外でも複雑な家庭環境の話や昭和の話らしく学生運動の話などの要素があったりするのでちょっと重く感じる人もいるかもしれない話が後半増える。
ストーリーは予想できない展開が多く、先が読めず楽しむことができたが、最後の最後は悪い意味で予想を裏切られた。ドラマ展開で個人的には女性好みという印象を受けたが、この辺は好みが分かれるところ。話数が足りなかった気がした駆け足な最後でしたが、話はまとまっていて清々しい終わり方です。
全体的に素晴らしい作品でした。特に素晴らしかったのはやはり冒頭にも触れた音楽!
音楽に詳しくない人でも音楽でケンカしたりしている様子が観ていて、聴いていて分かるくらい。特に学園祭のセッションシーンは3分以上ありましたが鳥肌ものでした。
独特の雰囲気を持った良いアニメです。ジャズが好きな人でも興味がない人でも観れば楽しめることと思います。