あにまな(animana)

アニメ(ANIMe)とマンガ(MANga)のレビュー記録ブログ。80点以上(A)でたら私のおススメです!

あにまな(animana)

『生徒会役員共』【D+59】

生徒会役員共 1 (DVD)

『生徒会役員共』(せいとかいやくいんども)

おススメ 【D+

話数:全13

今までに見た回数:2

制作年:20107- 9

ジャンル:日常・学園・ギャグ

 

1. 設定(世界観)

5

2. ストーリー展開

3

3. 登場人物設定

7

4. キャラデザイン

7

5. 作画(背景/美術)

6

6. 演出(アクション)

6

7. 声優

8

8. 音楽(OP/ED)

5

9. 音楽(BGM/劇伴)

4

10. その他下ネタエロボケ

8

合計

59

 

ストーリー

舞台は、少子化の影響で女子校から共学校となった私立高校・桜才学園。新入生の津田タカトシは、ひょんなことから生徒会長・天草シノによって生徒会副会長に任命される。一般に堅いイメージがある生徒会だが、桜才学園の生徒会には癖のあるメンバーが待ち受けていた。

Wikiより

 

原作は週刊少年マガジン4コママンガで氏家ト全先生の作品。私は代表作でもある『妹は思春期』でこのスタイルの笑いにハマった読者の1人。原作も読んだ上でのレビュー・感想になります。

 女子高が共学校となり男子が全体の5%という私立高校に入学した主人公男子高校生「津田タカトシ」が、女性だらけの生徒会に入ることになる。のだが、生徒会長「天草シノ」や書記「七条アリア」をはじめとするメンバーは下ネタエロボケを連発。そこに主人公や会計の「萩村スズ」がツッコミを入れるというのが基本的な構成。

下ネタが苦手、またはよく分からない人には全く受け付けない内容です()

見どころと言えばいいのかは分からないが、ひたすら下ネタエロボケが飛び交う中に主人公が冷静にツッコミを入れる。のを、楽しみに待って観るといった感じ。

アニメでは序盤、原作の4コマでの短編の話をうまくストーリー仕立てにしようとしたものの、テンポが悪くなってしまっており正直テンポが悪い。途中から原作に近いぶつ切り状態で話が進みだすとテンポが良くなりだす。ただ、リズムが良くなったがオリジナル要素が無くなったことにより、原作の通りにテンポよくネタを並べただけになってしまった側面も。アニメらしい演出が無くなったことで、原作読者には動く!声優さんに下ネタ言わせちゃってる!以外の面白味が特にないのは残念。

マンガだと自分のペースで読み進めることができたのに対し、アニメだと妙に間が空いてしまってこの手の作品のアニメ化はテンポの見極めが難しいのかもしれない。他の日常系の4コマはまったりのんびりで良くなった作品も多いがこの作品に関してはネタがネタなだけに勢いが必要と感じた。

 

アニメになったメリットに声優さんの下ネタ発言が聞けるというのを先ほど挙げたが、その声優さんが豪華。キャラデザインもなかなか可愛らしい。おかげで下ネタばかりでもキャラに愛着は持てるはずなので、慣れ始めてくるとネタも笑えるようになり楽しめるはず。しかし下ネタが多いにもかかわらず、パンチラなんかの視覚的エロ要素は無いことは補足しておきます()

 

あれこれと言いましたがギャグアニメらしく、何も考えずに笑える要素は充分です。原作のネタを並べただけではありますが、13話を2度目の視聴でもさらりと楽しめました。

メッセージ性やストーリーは特にないですが、下ネタ、エロネタに笑える人は観て損はないでしょう。

 

『生徒会役員共OAD&OVA』のレビューはこちら

 

他のレビューはこちらから

『フタコイ オルタナティブ』【C+66】

フタコイ オルタナティブ DVD-BOX

フタコイ オルタナティブ

通称「フタコイ」・「フタコイオルタ」・「片仮名の双恋

おススメ 【C+

話数:全13

今までに見た回数:1

制作年:20054 - 6

ジャンル:恋愛・アクション

 

1. 設定(世界観)

4

2. ストーリー展開

4

3. 登場人物設定

7

4. キャラデザイン

7

5. 作画(背景/美術)

8

6. 演出(アクション)

9

7. 声優

7

8. 音楽(OP/ED)

6

9. 音楽(BGM/劇伴)

6

10. その他オルタナティブ

8

合計

66

 

ストーリー

“――3人でいたい――”

日本のどこかにある普通の下町「二子魂川」の一角で、死亡した父親の跡をなんとなく継いだ私立探偵・双葉恋太郎。

彼の元に、謎めいた双子・白鐘姉妹が現れ、なし崩しのまま奇妙な同居生活が始まる。

犬猫探しぐらいしかない探偵稼業、個性豊かな住民たちとの触れ合い、時折騒動が起きつつも平和な日常は、いつまでも続くようだった。

しかし、数年前にニコタマを混乱へ陥れた組織の魔手が、恋太郎と白鐘姉妹の“3人でいる日々”を破壊しようと、再度ニコタマへ迫っていた。

Wikiより

 

ゲーム『双恋 -フタコイ-』が原作。同じ原作で二つのアニメが作成されており、もう一つの『双恋』はある程度原作になぞらえ若干設定を変えた中学生の青春物語、こちら『フタコイ オルタナティブ』は各キャラの立場等、原作のほとんどを変更したオリジナルの内容となっている。

特長としては原作から引き継いだ双子ばかりの街という設定。主要な女性キャラクターは双子ばかりで、慣れないと違和感が強い。同じ原作の『双恋』では全ヒロイン双子の設定がそれなりに活きていたが、今作ではメインの双子ヒロイン以外特に掘り下げも無いので無意味に双子なだけとなってしまっている感がある。この辺はファンサービスもあるだろうが、バッサリ削除した方が分かり易くなった気も。

 

ストーリーは私立探偵「双葉恋太郎」と、彼の事務所に転がり込んできた「白鐘姉妹(双子)」とのわけあり半同棲青春劇。メインの双子ヒロイン白鐘姉妹以外の他の双子は先述の通り脇役での登場のみ。なぜか青春劇に加え、SF?的な話も混ざりながら展開していきます。第1話からそのSFの伏線は散りばめられてはいるのですが、最後まで観ないと分からないことが多く、変な違和感として序盤から残ります。また、独特な「間」というか空気感のある雰囲気で展開するのですが、テンポの強弱はそれなりにはあったものの、基本的にはゆっくりした展開が多く、そこそこ重い話もあるのでこの辺が合わないと感じたら観るのをやめてしまう人が多そう。

さらにはスローなテンポに加え、後半の展開に癖がありすぎ、主人公と双子ヒロイン間の変化はドラマなのだが、SF的要素がどうもアンバランスに話の中に入り混じります。後に発売された今作のアドベンチャーゲームフタコイ オルタナティブ 恋と少女とマシンガン』では「燃え」もしくは「萌え」の選択肢を選ぶ設定 とありましたがまさしくこのアニメ、「燃え」と「萌え」とがスイッチしながら展開します。

 

 ストーリーや設定は一癖双癖あるものの、アクションは派手で見どころが多く、まさに「燃え」ます。またヒロイン達も動作・表情・心情描写がすごく良く、パンチラ・下着・全裸などのエロ要素もあり、「萌え」ます。

普通なら中途半端と言ってしまうところなのですが、この作品の場合高いレベルの作画と演出でどちらも満足できたので、素直にこういう世界観も面白いと思えた。主人公の声優さんも作風にマッチングしていたこと、いい仕事をしていたことも大きい。

 

最後にタイトルの「オルタナティブ」の部分が原作や前作の『双恋』に対するオルタナティブだと思っていたのですが、双子のヒロインに対しての意味も含まれていたということに気付いたときは深さを感じました。

【参考:Alternativeの意味】

1(二つのうち)どちらかを選ぶべき,二者択一

2代わりとなる,代わりの.代替案

3慣習[伝統]的方法をとらない,新しい.

Weblio英和辞典より

 

イカれたストーリーですが、空気感・雰囲気があえば楽しめるかと思います。いつかまた観たくなると思うくらい印象に残った作品でした。

 

『双恋』のレビューはこちら

 

他のレビューはこちらから

『双恋』【E+37】

 双恋 DVD-BOX I SAKURAZUKI

双恋』(フタコイ

 おススメ 【E+

 話数:全13

 今までに見た回数:1

 制作年:200410 - 12

 ジャンル:青春・ラブコメ

 

1. 設定(世界観)

4

2. ストーリー展開

3

3. 登場人物設定

5

4. キャラデザイン

3

5. 作画(背景/美術)

6

6. 演出(アクション)

1

7. 声優

6

8. 音楽(OP/ED)

2

9. 音楽(BGM/劇伴)

2

10. その他双子・双子・双子・・・

5

合計

37

 

 ストーリー

 主人公の二見 望は、幼い時に母を亡くしそれ以来父親と二人暮し、その父親が仕事でハワイに転勤することになり、それを機に昔住んでいた街に帰ってきた。街を歩いていたら桜月姉妹と偶然出会い、更に幼馴染みの一条姉妹や、下宿先の雛菊姉妹など会う女の子はみんな双子ばかり。どうもそれには、下宿先である『双林寺』にある『双子塚(アニメオリジナルの設定)』が関係しているらしい……。

 Wikiより

  

 ゲームが原作なのですが、そのゲーム、なんと双子の姉妹と三角関係を結ぶことが大前提になっており、例えば双子の姉1人のみと付き合うなどの選択肢は公式上存在しないという仕様。また、姉妹の好感度のバランスを取らなければならないなど、趣向を凝らしたゲームとなっている。

そのゲーム『双恋 -フタコイ-』が原作ではあるが、年代設定・舞台設定などに違いがあり、ラブコメメインである原作と違い本作は、中学生の青春物語となっている。

  

 ここまでの説明でも分かるのですが設定がもうネタ化しています。出会うヒロインは全て双子でなんとなくヒロイン2倍感。しかし原作とは違い、アニメでは王道にこだわったようで、青春物語にしようとするのですが、どうも全体的にはヌルイ話になってしまっています。

 視聴開始後はハッキリ言って「なにこれ?」状態でしたが、こういうものだと受け入れると結構すんなり観れました。

 キャラデザインや展開がどこかでみた古典的なものばかりですが、ヒロインは全て双子ということで新鮮さがまったくないというわけではありません。

 ある意味徹底されていますので双子設定好きなら飽きることなく観れそうです。

  

ただ、ノーマル?な人にはOPを観てもらうだけでもわかってもらえると思うのだが、同じ顔が何ペアも出るので少し気味が悪くなりそうである。観ているうちに慣れれば違和感は消えていくのだが、最初の数話でウケつけなかった人は最後まで観ても後悔してしまうかもしれない()

 登場人物はヒロイン全員双子設定なのはもちろんだが、わかりやすいくらいの王道設定ばかり。双子ごとに扱いの差があるのは見終わってみて残念だが、世間知らずな双子のお嬢様はシンプルにツボったのでその辺で私は楽しむことができた。

  

点数での評価は悪くなったが、これくらい突き進めた内容なら素直にそれなりに面白かったと評価したい。双子と結婚した(もちろん片方ですよ)私としてはなかなか興味深い作品だった。

 だが、人に勧める作品としては不向きであることと、同じ『双恋 -フタコイ-』が原作でも、もう一つの作品『フタコイオルタナティブ』のほうが見ごたえがあったので、双子ものでも私はそちらの方がおススメとしたい。

 

 『フタコイ オルタナティブ』のレビューはこちら

  

他のレビューはこちらから

『BLACK CAT』【C-64】

BLACK CAT Vol.1 [DVD]

BLACK CAT』(ブラックキャット)

おススメ 【C-

話数:全24

今までに見た回数:1

制作年:200510 -20063

ジャンル:SF・ファンタジー・アクション

1. 設定(世界観)

4

2. ストーリー展開

4

3. 登場人物設定

5

4. キャラデザイン

8

5. 作画(背景/美術)

7

6. 演出(アクション)

5

7. 声優

7

8. 音楽(OP/ED)

9

9. 音楽(BGM/劇伴)

10

10. その他イヴー!

5

合計

64

 

ストーリー

「秘密結社クロノス」に暗殺者としての優れた才能を認められ、クロノスの精鋭部隊ナンバーズ特例の13人目として採用された、トレイン=ハートネットは、抹殺者(イレイザー)として暗躍し、裏の世界では、通称「ブラック・キャット」と呼ばれていた。

Wikiより

 

  原作は週間ジャンプで連載(20002004)していたマンガ。現在は『To LOVE -とらぶる- ダークネス』を連載する矢吹健太朗先生の過去作。

  ストーリーは原作と比べると変更点が多く、原作ファンからは賛否両論ある。私は原作を読んでいるが、原作よりもアニメの方が好み。話は全体的には良くまとまっているが、主人公「トレイン」のファンには物足りないストーリーになっています。

 というのも、序盤は「スヴェン」で始まり、「イヴ」で終わるといえば分かり易い。さらに多くのサブキャラにスポットを当てるので話が散漫気味。さらに後半では今までのキャラが総出演し、それぞれに見せ場を作るので主人公の存在感がさらに薄れ、原作ファンへのサービスなのだろうなぁという感じは否めない。そのせいで特に感情移入するキャラも無く淡々と進んでしまう印象。

展開としては原作部分を少し残しながらも異なる話の方向に進んでいくので、原作を読んでいる方でもこの続きはどうなるんだろうという見方ができます。私はその点で楽しめました。

 

ただ、うまくまとめられてはいますが細かく観ていくと矛盾点がみえたり、キャラクターの設定を前面に出そうとして失敗している展開が多々。世界観から真面目な作品だと思って観ようとすると躓くことは確実。一つの作品としてはちょっと物足りなかった。

 

ちなみに原作のマンガは有名なマンガの構図とほとんど同じシーンが度々登場することである意味話題になった作品。他にも某ゲームキャラのそっくりさん(オマージュ?)が登場したりと話題が尽きなかった。もちろんアニメでもそのキャラが登場するのである意味見どころです。

私はそういうこともあったので変な意識化で見てしまっていたこともあると思いますが、ところどころいろいろな作品の内容に類似しているなぁと思ってしまった。

特に驚いたのは子供化した話で、主人公の声が名探偵コナンの声になること…。

わざとやっているなら評価しますが()

 

 肝心なストーリーの方ですが、一言で説明すれば「トレイン」という元暗殺者が賞金稼ぎに転職し、暗殺者時代の仲間「クリード」と相対する という感じだろうか。カウボーイビバップのような話。

 登場キャラはさすが女性キャラを描かせたら素晴らしい矢吹健太朗先生だけあり、女性キャラはなかなかいいキャラデザインで、『To LOVE -とらぶる-』のファンなら登場キャラの「イヴ」を観るだけでも価値がある。

 作画は原作の良さを出し切れていないがヒドイというわけではない。アクションは物足りなかったが劇伴がかなりよかったので、いまいちわかりにくい戦闘シーンも流れてくる音楽のおかげでスピード感あふれてかっこよさが出ています。またOP曲のかっこよさもすごくいい。

 

 細かなことは気にしないで、キャラクターや、音楽等、雰囲気を楽しめるといいアニメです。ストーリーも私としては原作に比べてまとまっているし、観やすい作品です。原作ファンの方は「もうひとつのブラックキャット」、という感じで楽しめるかと思うので未視聴なら観ても損はないでしょう。

 

他のレビューはこちらから

『あの夏で待ってる』【D+53】

あの夏で待ってる 1 (初回限定版) [Blu-ray]

あの夏で待ってる』(あのなつでまってる)

略称 「なつまち」 「あの夏」

おススメ 【D+

話数:全12

今までに見た回数:1

制作年:20121 -3

ジャンル:SF・ラブコメ

 

1. 設定(世界観)

2

2. ストーリー展開

2

3. 登場人物設定

5

4. キャラデザイン

8

5. 作画(背景/美術)

9

6. 演出(アクション)

5

7. 声優

7

8. 音楽(OP/ED)

7

9. 音楽(BGM/劇伴)

6

10. その他おねがい!?

2

合計

53

 

ストーリー

ある夜、霧島海人は趣味の8mmカメラで湖周辺の夜景を撮っていたが、突然光り始めた空に何かの物体を目撃する。次の瞬間、辺りが閃光と衝撃に包まれると同時に海人は吹き飛ばされて重傷を負い、そのまま湖へと落下していく。朦朧とする意識の中、海人は自分の手を掴む女性を目撃する。

Wikiより

 

オリジナル作品をやりたいと作成されたらしいアニメ。「青春モノ」か「ラブコメ」をと最初に考え、テーマとしてスタンダードな「王道的ラブコメ」を目指したとされている。『おねがい☆ティーチャー』とその続編『おねがい☆ツインズ』からなる『おねがい』シリーズのオマージュ的な側面も持つ作品。

 

ストーリーは基本的にはラブコメだが、宇宙人が絡んでくるというSF要素もある。メインキャラクターはラブコメにふさわしく高校生。序盤にメインヒロイン「イチカ」との間にその宇宙人的なSF要素をもって主人公とヒロインの間には奇妙な関係ができるというスタイルで話は始まる。

 

簡単に説明するとヒロイン「イチカ」は宇宙人で、地球に来る途中に事故にあい地球に落下。紆余曲折の末、イチカは主人公宅に下宿することになるという話から始まる。

ここまでもヒロインと同居させることを前提にした設定がご都合主義に展開。そして宇宙人であることを隠した同居生活が始まっても、実際のところは視聴している側からは全然隠せておらず、それに対して違和感を抱いていない周りの登場人物たちもご都合主義が全開といった感じで細かいことを気にしてみると楽しめない作品である。

 

それよりもこの作品の大きな問題はヒロインイチカの魅力不足。ヒロイン要素としては巨乳・メガネ・年上・世間知らず・同居・謎の宇宙人というカードが揃っているのに物足りない。声優さんも戸松遥さんなので申し分ないのに評価できないのは他のヒロインが魅力的すぎたことと、中途半端なSF要素を盛り込んだことによるストーリーの不完全燃焼が原因。

特にサブヒロインの「谷川柑菜」が主人公を一途に思う描写がメインヒロインイチカを超えていた。また、SF要素の面でも「レモン先輩」のほうが充分ミステリアス。そして肝心の主人公が観ていて好きになれるところがあまりなく、主人公とメインヒロインの関係を十分に描ききれていなかったので、観ているうちに他に興味を奪われ肝心なこの二人の恋の行方に興味が無くなっていたという方が正しい()

とは言うものの910話あたりでメインヒロインの魅力が出てき始め、盛り上がってきたところもあったのだが、1クールという作品では時すでに遅し。そして終盤にはSF要素も含め、駆け足に展開するので肝心なところが明らかに尺不足なまま終わる。

 

「青春」を描くにあたり、SF要素の設定が先行し、後から青春要素を貼りつけて行ったようなストーリー展開は正直何を描きたかったのか曖昧にしただけで、設定に意味がみえない。

アニメとしては他の部分が高いレベルで作成できていたので、かわいいキャラクターデザインは評価できるのだが、「面白くなりそうな」設定だけだったストーリーは「何か違うなぁ」という印象ばかりが最後までよぎってしまった。

 

なぜ、「イチカ」は主人公の学校に先輩として転校する必要があったのか?とか、レモン先輩の伏線とか、釈然としない不明点は数多いですが、全体的には当たり障りのない話が進行します。

あまり深く考えないで観るほうがいいアニメです。

 

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『映画けいおん!』【C+66】

映画 けいおん! 通常版 (今だけプライス) [DVD]

『映画けいおん!』(えいがけいおん

おススメ 【C+

今までに見た回数:2

制作年:201112

ジャンル:日常・学園・青春・音楽

 

1. 設定(世界観)

4

2. ストーリー展開

4

3. 登場人物設定

7

4. キャラデザイン

8

5. 作画(背景/美術)

10

6. 演出(アクション)

6

7. 声優

7

8. 音楽(OP/ED)

7

9. 音楽(BGM/劇伴)

7

10. その他 あずきゃっとくね

6

合計

66

 

前作視聴の必要あり 『けいおん!(第1期)』 『けいおん!!(第2期)』

軽音部がパスポートを取得するまでを描いた第二期番外編「計画!」の後日談。

 

ストーリー

全員同じ大学に合格して後は卒業を間近に控えるだけとなった唯、澪、律、紬は、部室でお茶を飲みながらいつも通りの時間を過ごしていた。

ある日唯たち4人は、教室でクラスメートのバレー部が卒業旅行の計画を立てていることを知り、卒業旅行に行くことを決める。その話を聞いた梓も加えてロンドンに行くことに。その旅行中唯達3年生は、唯の提案で先輩として梓に残すものとして、梓に贈る曲のことを考えていた。

Wiki参照

 

劇場版にもかかわらず初めて観る方へ具体的に説明する様子も入れなかったことからも基本的にファン向けの内容で、アニメを観ていることが前提です。

2期のアニメを全話観た直後にそのまま続けて観ればまぁ良い作品と言えるのだが、劇場版として評価すれば辛口にならざるをえない点が多々。

個人的には映画ではのほほんとした感じだけでなく、迫力も欲しかったのでロンドンでの話ももうちょっと活かして大きくいくとか、ライブシーンをフルでやるとか、そういうのが欲しかった。音楽方面の演出でテレビ版を超える感じが無かったのは非常に残念。

ただ、この辺は好みの問題なのでこれまでの『けいおん!』をそのまま望む人にはこれでいいのでしょうけど…。

 

文句なしに作画や音楽のクオリティは高いのだが、それはテレビアニメのころからなので映画ならではのレベルアップは分かりにくい。

ただ、ちょっとしたシーンでちょこちょこと意外な動きをしており、その辺は見逃せない。

しかしこれも劇場で観ることを前提にすると分かりにくい。家でゆっくり観ている方が楽しめるような造りだ。

 

ストーリーに関しても卒業式前後の話で、2期で描かれていなかった追加編といったところ。テレビでも放送された後輩のあずにゃんへ贈る曲を作るというストーリー構成で、見ようによっては「またかと」なってしまうし、テレビアニメ視聴済の人にはオチが見えてしまっている。また、テレビの時のように長い流れがあっての最後のシーンとは違うので、これまでの貯めは少なく、2期視聴直後に観ないと感動はどうしても低くなってしまう。しかし、テレビ版の終わり方を台無しにするようなことはなかったので未視聴の方はご安心いただきたい。

 

ありがちな総集編に成り下がらなかったという意味ではこの手の作品の映画化ではよかった。また、4人がまだ在学中の話なのであずにゃん視点の話も多く、あずにゃん萌えの方にはもやさしいとも言えます()

ちなみに『けいおん!』は原作では大学生編へと続きますがテレビアニメの視聴後はこの後も続きがあるなら観たい!と思ったものの、劇場版の視聴後は「彼女たちは高校生で終える方が美しい」と感じてしまいました。

ということで私としてはテレビアニメ視聴後に追加で観る番外編最終回として観ることをお勧めします。

 

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『けいおん!!(第2期)』(K-ON!!)【B+79】

けいおん!!(第2期) 1 [DVD]

けいおん!!(2)』(K-ON!!

おススメ 【B+

話数:全27話(本編24+番外編3話)

今までに見た回数:2

制作年:20104 - 9

ジャンル:日常・学園・青春・音楽

 

1. 設定(世界観)

5

2. ストーリー展開

6

3. 登場人物設定

8

4. キャラデザイン

8

5. 作画(背景/美術)

10

6. 演出(アクション)

7

7. 声優

8

8. 音楽(OP/ED)

8

9. 音楽(BGM/劇伴)

9

10. その他 あずにゃん萌え()

10

合計

79

 

前作視聴の必要あり 『けいおん!(第1期)』

 

ストーリー

唯、澪、律、紬は3年生に、梓は2年生に進級。新入生勧誘活動の効果は実らず、5人は現状維持のまま、緩やかな部活動を継続させていく。

そして軽音部は3年生の卒業、そして梓との別れの時を迎えていく。

 

 

のほほんとした女子だけの部活の中にも青春

 

ストーリーは1期と変わらずのほほんとした軽音部で活動する5人を中心とした日常を描いている。

前回が2年間の話を1クールでやったのに対し今回は1年間の話を2クールで展開。話数にはかなり余裕があり、前作から続けてみるとテンポはかなり落ちる。前回よりも軽音と関係ない話も増えて、学校行事からいろいろとイベントは盛りだくさん。日常系としては面白かったが、『けいおん!!』としての音楽とのバランスを考えれば個人的には1クールでも十分だったような気がする中だるみ感があった。

しかし後半は3年生の4人が卒業するまでを描くのだが、卒業という終着点を用意している分、今回はドラマ要素も若干増え印象は変わる。

キャラクター萌えという意味で高い評価を得た作品でもあるので、どのキャラに重点を置いて観ているかで印象が変わりそうな内容ではあったが、全体的には前作より深みは増している。

 

私は前作のレビューでも少し触れたのだが、ただ一人の後輩「中野梓」にどうも感情移入がしやすかったようで、彼女を中心に話を観ていることを前提の評価になるかと思います。ちなみに、「お前ら練習もっとしろよ、でもまぁいいか」という部分に共感したのだと思うのですが()

この中野梓こと「あずにゃん」がメンバーたった一人の2年生。先輩4人が卒業後軽音部にたった一人残されることになるのだが、このあずにゃんの少し寂しさも混じった姿がもう可愛くて可愛くて、私としてはこのあずにゃんがいなければ『けいおん!!』の魅力はガクッと落ちたことでしょう。

 

とまぁキャラ萌えアニメだという通り自身もキャラ萌えしながら観ました。

また2期では主人公の唯だけではなく他のキャラにもスポットがあたった話が多くあり、私は中だるみを感じたとしたが全体的な評価としては高評価。

 

作画は前回同様レベルが高く、2クールでも最高クオリティの維持は素晴らしい。キャラの表情、仕草も丁寧でキャラクター愛が冷める要素も無く、声優の演技力も申し分なかった。

OPED1期の方が好みだったが、作中の曲はストーリーとうまく絡められており今回の方がすんなり入ってくる曲ばかりでした。

 

最後まで観て、どことなく物足りなさは残るとは思いつつも、萌えという意味では満足できた作品。作り込まれたキャラ、あくまでも萌え視点で作り込まれたキャラだが、彼女たちがのほほんとしながらも学生らしい女子だけの青春を描く。そんな雰囲気に浸れる人には評価の高い作品になりそうです。

 

劇場版のレビューはこちら

 

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